ネタバレも入ってるし、「作者としての知識を持って作者として読んだ」わけではなく「読者としてこの作品を読んだら」って体で書いてます。公式の見解とかではないです。
『王様と王妃様の話』http://notitlemd.nomaki.jp/ori/comic/teburo/5_1.htm
こういうルサンチマンが爆発してるのは個人的には好き。ロタはメタクソに言ってるけど、エイリクの誠実たれと律してる感じが私は好感が持てた。でも確かに「騙されねーぞ」って思う気持ちもわかる。「自分の都合で勝手に嫁にするけど、優しくしたいし、仲良くしたいです」って来たら警戒心が芽生えるって言うか、まず、まず謝れや!って思うけど、あれ? 書いてて気づいたけど結局この人謝罪したの? ねぇ、謝罪したの??? 謝罪、大事だなぁ。「話しをしよう」の中にそれも含まれてたら良いな。妹は他人事みたいな口調で話すのが「元はといえばおめーのせいだろが!!!」って感がめっちゃするから、「お???お????」って思ってしまうけど、この漫画、誰かが恒常的にイライラしててクズ行為をナチュラルにしてるので、その中で「特に誰をむかつくか」で何かが炙りだされそうだなって思いました。
私は他人事感にイラッと来るのかもしれない。妹はロタの話をするとき、もう少し申し訳なさそうな顔しろって思ってまうわー。
『将軍と処刑される人の話』 http://notitlemd.nomaki.jp/ori/comic/teburo/3.htm
肉食系っぽい女子だなぁと思ってたら本当に肉食系女子だった。「娘が男のものになりたいわけではなく 男を娘のものにしたかったからだ」ってセリフがこの漫画の全てなのかなと思った。 「お前のものになってやる」てラストの王子の行動は一国の王子がそういう判断を下してもいいのか?とも思わなくもないけど、私は寓話的に「肉食娘に負けた」と受け取ったので、そこまで気にならなかった。ラスト後は大変だなと思うけど。子どもの教育とかでめっちゃぶつかりそう。この作者は自分のがつがつして気持ちを見つめて認識できてる奴が多いな。言霊みたいに、自分の気持ちとか欲望を認識して言語化まで出来る奴は強いなと思った。別の漫画だけど同作者の『囚われた人の話』のミコトはそれが出来なかったキャラなのかなぁと思ってしまった。
少年と処刑される人の話 http://notitlemd.nomaki.jp/ori/comic/teburo/6_1.htm
んあー。『僕は最強に凄い人』じゃなくて『僕が憧れる最強に凄い人』に酔いしれちゃうの私は分かるわ。脇役で満足しちゃう人。しかも『僕が憧れる最強に凄い人』と何かを比べてふふんってしちゃう狡さうざさって言うか、なんていうか。更に凄い人は本当に凄い人だったから、その像が崩れることが無くて安心なんだよね。『最強に凄い人』は主人公の少年なんか気にも止めてない。潔いほど少年の存在がちっぽけ過ぎて、共依存なんか一切しない。「ああ この方はこれほどの力を持ちながら 何故我らを主君殺しに追いやるのか」と臣下が独白するんだけど、この人は母を殺したこともその他の残虐行為も、自らが処刑されて死ぬことも、全て自分で選んで自分の責任で行っている。少年とあまりに正反対で、感情移入が一切できなかったんだけど、私は逆にそれがまた良かったです。ただ、絵が拙いのか年齢の描き分けが出来てない部分が多くて、この人一体幾つ位なんだろうってぼやけてるのは勿体ないなーって思った。もしかして、幾つ位とか具体的にイメージしてなくて描き始めたのかな?って気がした。
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